ホラー映画【It イット】ネタバレなしレビュー 大満足のアドベンチャーホラー
Image via official trailer
アメリカでは9月8日公開されたホラー映画「It」を観ました。
1990年にも映画化された、スティーヴン・キングの小説「IT」(1986)を原作とする今作。
私は原作の小説を読んでいないのですが、前作の映画ITと基本的には同じ内容です。変な改変などはされていません。
もちろんホラー映画ですからそういう要素はありますが、全体的に、アドベンチャー要素をふんだんに含んだ青春映画と言ってもいいです。
ホロリとくる感動要素もあって、ホラーが好きじゃなくても非常に楽しめる一作です。
日本では11月3日公開予定です。
あらすじ
ひとまず恐怖のトレーラーを...。
舞台は1988年メイン州デリー、吃音の少年ビル(ビリー)が彼の7歳の弟、ジョージーに折り紙のボートをあげます。ジョージーはボートを雨の日の道路に流して遊んでいましたが、下水溝にボートが吸い込まれ、そこには自らを『ペニーワイズ 踊るピエロ』と名乗る奇妙なピエロがいました...。
吃音のビリーをはじめとするいじめられっ子グループ、Losers' Clubが、子供失踪事件を調査しながら、変幻自在な恐怖のピエロ、ペニーワイズと戦います。
前作の映画と比べると、より大人向けになったなあと思います。
子供たちの家庭環境の設定だったり、いじめの内容だったり、もちろん際どいホラー描写も。
最新VFXを使ったホラー描写は超すごかったです。非常に精巧に作られていましたし、幽霊・悪霊的なホラーではなく、ジェイソンのような血みどろ要素も薄いですので、純粋な驚かしですね。USJのアトラクションに乗っているかのような感覚でした。
キャスト・キャラクター
ペニーワイズ(Pennywise the Dancing Clown):ビル・スカルスガルド
Image via SUNDAY EXPRESS
前作をご覧になられた方は今回のペニーワイズは若いなと思われたと思います。
若いです。27歳のスウェーデン人だそうです。ちなみに前作が公開された1990年生まれ。
飄々としつつ、怖さの中にユーモアを秘めた演技が、ペニーワイズをさらに魅力的なものにしています。
これ関係あるかないかわからないですが、最近ペニーワイズと2014年のホラー映画のキャラクターババドッグがカップル扱いされています(爆笑)。
事の発端は、NETFLIXがホラー映画のババドッグを間違えてLGBT映画カテゴリにしてしまい、ババドッグがゲイアイコンになってしまったことから。
なぜかその相手がペニーワイズ(笑)。
Pennywise and his boyfriend, The Babadook are off on a date to get crepes and terrorize some kids. pic.twitter.com/eakshrfkN7
— kumi🎃⭐ (@kumivenarts) September 12, 2017
絵は可愛いが、実際やったら映像的にすごいことになるよ...。
そして前作のペニーワイズ、ティム・カリー。
ペニーワイズは実在する小児性愛者の連続殺人鬼ジョン・ゲイシーを基にしているので、おっさんの方がそれっぽいですね。こっちの方が断然怖かったです。正直。もうあれだ、見た目のインパクト...。
そういえばこのティム・カリー、クリミナルマインドのシリアルキラー、ビリー・フリンだ。
リアルなピエロの怖さを堪能したい方は、前作を観てください。
Image via Movie Pilot
子供たち Losers' Club
Losers' Clubのリーダー、ビルはSt.Vincent(2014)に出演していたジェイデン・リーベラー、彼の親友役を、フィン・ウルフハードが演じています。彼はNETFLIXのStranger Thingsに出ています。
Image via IMDb
様々な理由で学校でいじめられているLosers' Clubの面々。
吃音、父親に虐げられている女の子、太っちょ、お調子者、喘息もち、ユダヤ人、屠殺業の黒人。
個性的で、いじめられながらも前向きな子供たちに、パワーをもらえます。
さいごに
本当にこれは青春映画です。ホラーがある程度好きで子供が頑張ってる映画が観たい人には超おすすめです。
そして泣けます。泣きましたよ私は。
大切な人を失った悲しみや、虐げられた体験を友達に支えられながら超えていく健気な姿に胸を打たれました。
実はこの映画、「It: Chapter One」と表記されているので、これは続編があるってことでいいのよね?!